Japanische Klassiker mit Furigana
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Lesen Sie 単独行 (たんどくこう) von 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.799 Zeichen · 222 Bildschirme
また横通岳の東斜面(一ノ沢上部、昭和三年五月登って見た)は頂上近くなると随分急傾斜であり、降雪中はたいてい西風のため風陰になるから絶好の雪崩発生地であろう。横通から大天井までは広い尾根で危険なところはないが、まだ初冬であるせいか、ところどころ雪が破れて偃松の中へ落込むところがあった。東天井の中山へつづく西尾根には小さい雪庇が南向へつづいていた。二ノ俣の避難小屋は雪が一ぱいつまっていて冬期使用にはたえられないようだ。大天井の頂上からは雲の海になった高瀬の谷をへだてて五郎岳や黒岳、鷲羽等が銀色に光って見えるし、槍から穂高にかけての尾根筋は真冬と変らないほどの真白さで登高欲をそそられる。喜作新道はうねうねしているし、西岳と東鎌とのあいだの鞍部附近は夏でも良くないところだから、縦走するとしたら相当時間がかかるであろう。燕岳への尾根は全く広々としていて頂上までならすぐ行ってこられそうに見えるがなんら興味が起らない。すぐ常念の小屋へ引返し荷物をまとめて再び一ノ沢へ下る。乗越から少し下ると霧が深く雪がちらちら降っているほどで、方角もわからないままいい加減に下って行ったが、やはり登ってきた谷と同じような谷へ入った。