Japanische Klassiker mit Furigana
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Lesen Sie 単独行 (たんどくこう) von 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.799 Zeichen · 222 Bildschirme
常念の肩には大きな雪庇ができるように聞いていたが、もう落ちてしまったのか、問題にするほどのものはなかった。常念の小屋が出ているから、一人では不安だが、窓の位置さえ知っていればちょっと掘るだけで入れるだろう。中山峠の一ノ俣側は小さい谷でちょっとわからないが、地図の見当で当っていた。新雪期は悪い谷らしいが、雪が堅く、登りも思ったよりわずかなので何でもなかった。しかし二ノ俣側は思ったより谷が大きくスキーにはよさそうだ。二ノ俣の本流との出合の辺はスノウ・ブリッジがあって何でもなかったが、下の方は川が予想外に大きく流れているので悪いところをしばしば横へつりさせられて弱った。二月頃は川が埋るかも知れないが、もし埋らないならこの頃より一層悪いだろう。また赤沢岳からは底雪崩の凄い奴がたくさん出ているから、雪崩の方もなかなか油断のならないところだ。また中山峠を越さずに一ノ俣を下るとしても、滝のところで凄い横へつりをさせられ二ノ俣より危険かも知れない。五月に通ったときは柏矢町から一日で一ノ俣の小屋まで楽に行ったが、冬から春の間はちょっと困難だろう。
いずれにしても新雪期はなかなか時間が長くかかるから、単に一ノ俣の小屋に行くだけで常念山脈に興味をもたぬなら、徳本峠を越すか、沢渡を廻る方がいいと思った。