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Japanische Klassiker mit Furigana

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よしわらしんわ

吉原新話

泉 鏡花

Lesen Sie 吉原新話 (よしわらしんわ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.157 Zeichen · 75 Bildschirme

Aozora Bunko

けれども有名な琴の師匠で、芸は嬉しい。紺地の素袍に、烏帽子を着けて、十三絃に端然と直ると、松の姿に霞が懸って、琴爪の千鳥が啼く。

「天井を御覧なさい、変なものが通ります。」

「厭ですね。」と優しい声。

当夜、二人ばかり婦人も見えた。

これは、百物語をしたのである。――

会をここで開いたのは、わざと引手茶屋を選んだ次第では無かった。

「ちっと変った処で、好事に過ぎると云う方もございましょう。何しろ片寄り過ぎますんで。しかし実は席を極めるのに困りました。

何しろこの百物語……怪談の会に限って、半夜は中途で不可ません。夜が更けるに従って……というのですから、御一味を下さる方も、かねて徹夜というお覚悟です。処で、宵から一晩の註文で、いや、随分方々へ当って見ました。

料理屋じゃ、のっけから対手にならず、待合申すまでも無い、辞退。席貸をと思いましたが、やっぱり夜一夜じゃ引退るんです。第一、人数が二十人近くで、夜明しと来ては、成程、ちょっとどこといって当りが着きません。こりゃ旅籠屋だ、と考えました。

これなら大丈夫、と極めた事にすると、どういたして、まるで帳場で寄せつけません、無理もございますまい。