Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

よせ

圓太郎馬車 正岡容寄席小説集

正岡 容

Lesen Sie 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.226 Zeichen · 295 Bildschirme

Aozora Bunko

さぞかしお腹ン中で笑うてはるやろ思うて、ほん俺ら、恥しいのや」

「…………」

こんなにも自分の故郷の人たちのいけないことを、ズバズバ言ってしまえるような痛快な男があるのだろうか、この大阪にも。あっけにとられてしばらく今松は相手の顔をポカンと見ていた。

「俺は、江戸っ子いちばん好きや。やっぱり芸人は江戸のことや。江戸やないと話がわからん。なあ今松はん」

人懐しそうに海老団治は、

「あんたもうこのあと出番ないのやろ」

「ありません、上本町のあとがすぐここでおしまいで」

「飲みまほ。俺ももうないのや。今夜飲んで飲んで飲めるだけ飲みまひょやな」

「ですがしかし」

「しかしも西もあるもんですかい。飲みまひょ。なあ、もし飲みまひょいな」

無理に今松を引き立てるようにして海老団治は、金沢の楽屋を立ち出でた。

仰ぐと細い細い路地の上に、ウスボンヤリ暈をかぶった月が出ていた。雨気をもった夜風が、向こうの関東煮屋の低い小さな屋根の上のペンペン草を、あるかなきかに揺っていた。

三

その晩から今松は海老団治とすっかり肝胆相照らしてしまった。

あの晩さんざん飲み廻り、一文無しになってしまってフラフラ深夜の夷橋の上へ並び立ったとき、麦藁帽子をヒョイとぬぐと、海老団治は、