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Japanische Klassiker mit Furigana

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よせ

圓太郎馬車 正岡容寄席小説集

正岡 容

Lesen Sie 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.226 Zeichen · 295 Bildschirme

Aozora Bunko

「それだそれだ」

そいつをグイと伸ばした右足の親指とで挟んだ彼は、

「ありがとよ坊や。アトで小父さんがうんと美味しい南京豆買ってやるからな」

「この馬鹿野郎、いい加減にしろ」

あっけにとられていた男の子が廊下の彼方へ行ってしまったとき、白いほど青くなって飛び込んできた師匠の三遊亭圓朝だった。

「なんて真似をしやがるンだ圓太郎。世のなかにお前のような不作法千万な男がありますか」

圓朝はたまたま道具しらべに入ってこようとして次の間からこのていたらくを見たのだった。

「今のはこちらの若様じゃないか」

「…………」

「高貴のお方に鉄槌を取らせ、申すさえあるに、足の指で受け取るとはなんてえことです」

「…………」

「おまけに、坊や後で小父さんが南京豆買ってやる。近江様の若様が南京豆なぞお上がンなさるか。私ァ聞いててハラハラしました」

光った圓朝の額に冷汗が滲み、呼吸づかいがただごとでなく乱れていた。

「あいすみません、実になんともはやどうも」

ようやく圓太郎にも事の重大性がおぼろげなりに感じられてきて、欄間の上から頭を下げた。

「私にあやまってどうなります。ことによるとお手討だゾお前は」