Japanische Klassiker mit Furigana
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よせ
圓太郎馬車 正岡容寄席小説集
正岡 容
Lesen Sie 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.226 Zeichen · 295 Bildschirme
これが悪口でもあることか、燕花は落語家の太閤さまだ、いまに天下をとるだろうとか、ひと晩でできてしまったあれは富士山のようなやつだとか、そりゃあもうあなた、ほめてほめてほめちぎっていくのです。こうなると私もさあうれしくって、根がそれそこがそそっかしやときているから、とたんにポーッとしちまって私は吉原の寄席へ行かなければならないのに、夢中で二人をソーッとつけていき、この二人の掛け持ち先の本所の中の郷の寄席までくっついていって、はじめてアッと気がつきました。あわてて吉原の寄席まで駆け出して引き返していって、どうやらやっと間に合わせましたが、なにからなにまでこんなことがすべていけないことだらけだったんです。
だって考えてもごらんください。
本来ならば修業最中のいまだ若い身空で常磐津になっても落語家になってもこう万事万端がいいずくしじゃ、外見はいかにもいいけれども、しょせん、永い正月はありませんやね。
その証拠には私、一生懸命、自分じゃ勉強したつもりなんだが、どうも、その……おや……おやッ……なんだろうあなた、あの人声。
ハテだんだんこっちへ近付いてくるようだが、あ、万歳、やっぱり万歳、万歳だ万歳だ。