Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

かべのめのかい

壁の眼の怪

江見 水蔭

Lesen Sie 壁の眼の怪 (かべのめのかい) von 江見 水蔭 (えみすいいん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.253 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし段々問い詰めて見て、初めて分った。それは総べて三面谷に伝わる古くからの迷信から発したのであった。

三面の女は、水に浴し黒髪を洗うのが習慣であった。その時、それを他郷の男の眼に見られたら、その女は一生不運である。良人ある身は死別の悲しみを見る。良人なき者は縁談が纏まらず、やもめ暮しをするというのであった。

そこで、それを免れるには、見たという他郷の人を、殺害すればよいというのであった。こうした場合の殺人罪は、この里では黙認されているのであった。すでにある時代の女は、毒草をひたし物にして、欺いてその男に食わして殺したという。それから最近の事件では、若い行脚僧がそれを見たので、娘の父が憤って、熊猟に用いる槍で突殺したともいう。その死骸は何れも炭焼竈に入れて灰にしてしまうのが例とやら。

「それで拙者に毒蛇を投げつけたのか。や、それは甚だしい考え違いじゃ。世の中にそのような不思議が有って堪ったものではない。それは大方昔の人達が、限りある狭い土地の中に、広い浮世から隠れて住むためには、土地の女を他郷にやらぬようにと、そういう風につくり事して、いましめて置いたのであろう。