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Japanische Klassiker mit Furigana

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よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

Lesen Sie 夜明け前 (よあけまえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 205.629 Zeichen · 408 Bildschirme

Aozora Bunko

と彼の家内までそこへ出て言葉を添える。案内顔な主人のあとについて、寿平次は改まった顔つき、半蔵も眉をあげながら奥の方へ通ったあとで、佐吉は二人の脱いだ草鞋の紐など結び合わせた。

やがて、奥座敷では主人と寿平次との一別以来の挨拶、半蔵との初対面の挨拶なぞがあった。主人の引き合わせで、幾人の家の人が半蔵らのところへ挨拶に来るとも知れなかった。これは忰、これはその弟、これは嫁、と主人の引き合わせが済んだあとには、まだ幼い子供たちが目を円くしながら、かわるがわるそこへお辞儀をしに出て来た。

「青山さん、わたしどもには三夫婦もそろっていますよ。」

この七郎左衛門の言葉がまず半蔵らを驚かした。

古式を重んずる待のありさまが、間もなくそこにひらけた。土器なぞを三宝の上に載せ、挨拶かたがたはいって来る髪の白いおばあさんの後ろからは、十六、七ばかりの孫娘が瓶子を運んで来た。

「おゝ、おゝ、よい子息さんがただ。」

とおばあさんは半蔵の前にも、寿平次の前にも挨拶に来た。

「とりあえず一つお受けください。」

とまたおばあさんは言いながら、三つ組の土器を白木の三宝のまま丁寧に客の前に置いて、それから冷酒を勧めた。