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Japanische Klassiker mit Furigana

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よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

Lesen Sie 夜明け前 (よあけまえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 205.629 Zeichen · 408 Bildschirme

Aozora Bunko

宿駅のことを知るには、このきびしい制度のあったことを知らねばならない。これは宿駅常置の御伝馬以外に、人馬を補充し、継立てを応援するために設けられたものであった。この制度がいわゆる助郷だ。徳川政府の方針としては、宿駅付近の郷村にある百姓はみなこれに応ずる義務があるとしてあった。助郷は天下の公役で、進んでそのお触れ当てに応ずべきお定めのものとされていた。この課役を命ずるために、奉行は時に伊那地方を見分した。そして、助郷を勤めうる村々の石高を合計一万三百十一石六斗ほどに見積もり、それを各村に割り当てた。たとえば最も大きな村は千六十四石、最も小さな村は二十四石というふうに。天龍川のほとりに住む百姓三十一か村、後には六十五か村のものは、こんなふうにして彼らの鍬を捨て、彼らの田園を離れ、伊那から木曾への通路にあたる風越山の山道を越して、お触れ当てあるごとにこの労役に参加して来た。

旅行も困難な時代であるとは言いながら、参覲交代の諸大名、公用を帯びた御番衆方なぞの当時の通行が、いかに大げさのものであったかを忘れてはならない。徴集の命令のあるごとに、助郷を勤める村民は上下二組に分かれ、上組は木曾の野尻と三留野の両宿へ、下組は妻籠と馬籠の両宿へと出、交代に朝勤め夕勤めの義務に服して来た。