Japanische Klassiker mit Furigana
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
Lesen Sie 夜明け前 (よあけまえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 205.629 Zeichen · 408 Bildschirme
京都の方はどうでしょう。それほど雲行きが変わって来たんじゃありませんかね。」
「さあねえ。」
「寿平次さんは岩倉様の蟄居を命ぜられたことはお聞きでしたかい。」
「そいつは初耳です。」
「どうもいろいろなことをまとめて考えて見ると、何か京都の方には起こっている――」
「半蔵さんのお仲間からは何か言って来ますか。今じゃ平田先生の御門人で、京都に集まってる人もずいぶんあるんでしょう。」
「しばらく景蔵さんからも便りがありません。」
「なにしろ世の中は多事だ。これからの庄屋の三年は、お父さん時代の人たちの二十年に当たるかもしれませんね。」
二人は話し話し歩いた。
一石栃まで帰って行くと、そこは妻籠と馬籠の宿境にも近い。歩き遅れた半蔵らは連れの伊之助や小左衛門なぞに追いついて、峠の峰まで帰って行った。
「へえ、旦那、おめでとうございます。」
半蔵はその峰の上で、そこに自分を待ち受けている峠村の組頭、その他二、三の村のものの声を聞いた。
清水というところまで帰って行った。馬籠の町内にある五人組の重立ったものが半蔵を出迎えた。陣場まで帰って行った。問屋の九郎兵衛、馬籠の組頭で百姓総代の庄助、本陣新宅の祝次郎、その他半蔵が内弟子の勝重から手習い子供まで、それに荒町からのものなぞを入れると、十六、七人ばかりの人たちが彼を出迎えた。