Japanische Klassiker mit Furigana
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おおきなかしのき
大きなかしの木
小川 未明
Lesen Sie 大きなかしの木 (おおきなかしのき) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.305 Zeichen · 7 Bildschirme
」と、母鳥はいいました。
「まあ、うれしいこと、うれしいこと。」と、ひな鳥は、喜びの声をあげました。
木の枝に巣ができあがりますと、親鳥はひな鳥をつれて、あるときは青々とした大空を飛んで海の方へ、あるときは、また山を越えて町のある方へとゆきました。そして、夕方になると、彼らは、楽しそうにして帰ってきました。
かしの木は、美しい鳥たちが、無事に、その日の晩方になって帰ってくるのを待っていました。昼の間鳥たちがいないのは、木にとって寂しかったのです。どこからでも、この野原にこんもりと背高く立っている木のようすはながめられました。鳥たちが、この木の姿を目あてに、雲はるかのかなたから飛んでくると思うと、木はいっそう高く背伸びをするように、夕日の中に輝いたのでした。
木は、無口で、そして、こんなに年をとっていましたけれど、遠慮深くありました。鳥たちから、南の国の話をききたいと思いましたけれど、つい、鳥に向かって、たずねることがありません。晩に、鳥がもどってきたら、聞こうと思いましたが、いざそのときになると、
「お母さん、今日は、遠くまでいってくたびれましたのね。