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Japanische Klassiker mit Furigana

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きだんクラブ〔せんごばん〕

奇談クラブ〔戦後版〕

野村 胡堂

Lesen Sie 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.841 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

用意万端其方に任せるぞ」

「ハッ」

それは実に途方もない計画でした。領内の村々から、一と組又は二た組三組ずつ、実に百二十組の娘盆踊が編成され、それぞれ二十組位ずつ、七日に亙って、大守大膳正が自ら検分し、優れたものには、褒美を取らせるということになったのです。

日取は五月一日から七日迄、場所はお城の大手、町で隊伍を整えた盆踊は、一隊一隊と順序よく大手門を入り、桟敷の上に悠然と構えた大守の前に、手振り身振り面白く、五彩の輪になって踊りに踊るのでした。

囃子と唄には男を交えましたが、踊るのは全部妙齢の娘達、一隊は二十人三十人ずつ、真夏の陽を浴びて、此処を先途と競い踊る様は、まことに奇観と言うの外はありません。

踊は毎日昼に始まって夜に及びました。八方に篝を焚いて、湧き起る唄と音楽の中を、翩翻として踊りに踊る処女の大群は、全く前代未聞の不思議な観物でした。棧敷の上に軽服をして、悠然と眺め入る大膳正の爛れた好奇心は、これこそ何に譬うべきでしょう。

踊りは一日二日と過ぎて、まさに絶頂期の三日目になりました。処女達幾千人の踊る姿態のうちにも、まだ大膳正の望に添うほどの優物は無く、その日の番組も漸く終に近づいて、大膳正の精力をもってしても、さすがに倦怠を催す頃でした。