Japanische Klassiker mit Furigana
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いかなるほしのもとに
如何なる星の下に
高見 順
Lesen Sie 如何なる星の下に (いかなるほしのもとに) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.508 Zeichen · 236 Bildschirme
S映画の女優さんをやっていましたね。あの時分のことで、大屋五郎はその頃、T座に出ていて、そのT座の隣の小屋がS映画の封切館。そこへ鮎子さん、前の奥さんは鮎子さんと言いましたね。鮎子さんがちょっとした実演に出て、そこで大屋五郎と知り合いになったんですね。二枚目ですからね。鮎子さんはすっかりゴロちゃんに惚れちまって、実演がすんでからも、毎日浅草へやってきてはT座の楽屋に入りびたりだった。人目なんかかまわないんですからね。当時大変な評判でした。大屋五郎には、ちゃんと玲ちゃんというのがいて、同じT座に出ていた。それを鮎子さんは、そりゃ初めは知らなかったかもしれないが、楽屋へ出入りしているうちに耳に入らないわけはないんで。しかし、鮎子さんは洒蛙洒蛙と楽屋へ行って、――玲ちゃんの方がかえって小さくなっていましたッけ。憤慨するのがいて、黙って見ている法はないと、玲ちゃんに言っても、玲ちゃんは、だって……とただ涙ぐむばかりでした。そのうち、大屋五郎が玲ちゃんに別れ話を持ち出したんです。こう言ったそうです。鮎子さんには、とても金持の、人のいいパトロンがついていて、そのパトロンは鮎子さんがちゃんとして結婚をして身を固める時は、まとまった金をやると、そう言っている。