Japanische Klassiker mit Furigana
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いかなるほしのもとに
如何なる星の下に
高見 順
Lesen Sie 如何なる星の下に (いかなるほしのもとに) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.508 Zeichen · 236 Bildschirme
「今朝は不愉快なことがあって、早く起きちまったですよ。――酒でも飲まんことには……」
銚子を下へ置かないのだ。見たところ寒天のようなものを盛った鯨鍋が運ばれた。
「朝、便所に立ったら郵便が来てて原稿が送り返されているんですな。いや毎度のことで慣れてはいるんだが、その原稿は自信があったんで、ちょっと参ったですな。寝床に戻ったが、もう眠られない。――おい、ズー、どうした」
「はい、ただいま」
「ユーモア小説なんですがね。こういう話なんで。名前はあえて秘するが、ある小屋の踊り子さんの家へ、ちょっと用事があって行ったんですよ。僕が、――寒い晩だった。実話なんですよ。行くと、生憎その子はまだ帰ってなくて、お婆さんがひとりで寝ている。おッ母さんかも知れないが要するに年寄りで、玄関からまる見えの煎餅蒲団から起き出してきて、すぐ帰るだろうから、さあどうぞ、お上り下さい、むさくるしいところですが、どうぞ、どうぞというわけ。実際むさくるしいひどく世話場の家で、上ると、――外は寒いでしょうね。いま熱いお茶を出しますから……。つまり大変な歓迎振り。どうぞおかまいなくと言ったが、婆さんはこれは煎餅蒲団などと違ってなかなか上等な茶器を揃えて、さて立ち上ったので、台所へ行って湯を沸かすのかと思うと、さにあらず、煎餅蒲団のなかに手を押し込む