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Japanische Klassiker mit Furigana

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ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lesen Sie 妖虫 (ようちゅう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.290 Zeichen · 239 Bildschirme

Aozora Bunko

品子は決して夢を見たのではなかった。彼女を襲った怪物は実在のものであった。それは悪魔の殺人遊戯の前奏曲であったかも知れない。犠牲者を思う存分怖がらせ、脅えさせて楽しもうとする、殺人鬼の途方もない稚気であったかも知れない。

守青年は、悪魔のからくりが分った様に思った。お化けの正体を見た様に思った。

大胆不敵の賊は、このすばらしい遊戯を、たった一夜で中止する筈はない。怪物は今夜も亦、品子の寝室に這い上って、彼女の恐怖を楽しむ積りかも知れない。

絶好の機会だ。図に乗りすぎた悪魔を捕える絶好の機会だ。この機会を逃がしてなるものか。

だが、この事を家人に告げてはいけない。警察にも知らせない方がいい。下手に騒ぎ立てて、機敏な賊に悟られては、もうおしまいだ。怪物は再び姿を現わさないであろう。

味方は三笠探偵一人で沢山だ。早くこの発見を老探偵に知らせなければならない。そして、今夜こそ、恨み重なる赤蠍を手捕りにしなければならない。

彼は桜井家を辞すると、その足で三笠探偵が入院している麹町外科医院を訪れた。

だが、探偵は不在であった。表向きは重態でベッドに呻吟している様に見せかけ、病室の窓のカーテンを閉し、ドアには鍵を掛け、病院の召使さえも近寄らせない用心深さで、この秘密は院長自身の外は誰も知らなかったけれど、その実病室