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Japanische Klassiker mit Furigana

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ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lesen Sie 妖虫 (ようちゅう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.290 Zeichen · 239 Bildschirme

Aozora Bunko

イヤイヤ、そんな事よりも、肝腎の悪魔の首魁というのは、一体全体何者であったか。三笠探偵は、その主犯者がこの桜井家の洋室に隠れていると断言した。そいつはどこにいるのだ。世にも憎むべき残虐の毒虫は、今どんな顔をして、どの辺に腰かけているのだ。

彼等はお互に、隣席の人達の横顔を、ソッと盗見ないではいられなかった。残らず知合いの間柄だ。その中にたった一人だけ、恐ろしい奴が隠れているという。果してそんなことがあり得るのだろうか。

人々があれこれと考えめぐらしている間に、老探偵はズボンのポケットから鍵を取り出すと、傍らのトランクに近づいて、その錠前をガチャガチャ云わせていたが、やがて、重い蓋が徐ろに開かれて行く。

人々の目は一斉に暗いトランクの内部に注がれた。

何者かが蠢いている。蓋が開くにつれて、その者が、せり出しの様に、段々頭をもたげて来る。そして、遂にその全形が暴露された。

お化けみたいな奴が、トランクの中に、チョコンと立上っていた。身の丈三尺に足らぬ小人島だ。その五六歳の幼児の胴体に、これは又べら棒に大きな顔が乗っかっている。髪は銀杏返しに結って、赤い手絡をかけて、その下に、鉢の開いた静脈の透いて見える広い額、飛び出した大きな両眼、平べったい鼻、口には猿轡がはめられ、派出なメリンスの着物の上から、グルグル繩