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Japanische Klassiker mit Furigana

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ずいひつ よせばやし

寄席囃子 正岡容寄席随筆集

正岡 容

Lesen Sie 寄席囃子 正岡容寄席随筆集 (ずいひつ よせばやし) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.259 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

今にして遺憾のことに思っている(後註――可楽もついこの間、急逝してしまった)。

さて、もはや、今日の東京の落語界では、当代の「らくだ」役者は志ん生だろう。ついこの間――八月のお朔日――神田花月の昼席の独演会で、親しく聴いた。蒸し暑い蒸し暑い日なのにわれッ返るような大入りで、人混みの中に汗を拭き拭き私はちぢこまって聴いていた(志ん生、文楽を特別に贔屓の梅島昇もすぐ私のうしろのところに来ていた。そうして間もなく梅島は死んだ)。

志ん生の「らくだ」はだんだん屑屋の酔っ払っていくあの経路も本筋で、その酔っていく段どり、呼吸、その間の時間の経過、いちいちツボにはまっていて申し分なかったが、何より近所合壁どこへ行ってもらくだの死を喜ぶ人ばかり多いこと、いかにもらくだという男の常日頃の性行のほどが如実に見せられて結構だった。さらにそのらくだの死を喜ぶ具合が月番、家主、八百屋とそれぞれの身分に応じての差違あるにおいて、まことに「芸」とはかかるところにこそあると思われ、ことごとく私は満足だった。そういっても名花名木に親しく接したあとのような爽やかな満足感にいっぱい包まれて、上々の機嫌で私は大入りの花月を立ちいでたのだった。