Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ジェンナーでん

少年倶楽部名作選3 少年詩・童謡ほか

小酒井 不木

Lesen Sie 少年倶楽部名作選3 少年詩・童謡ほか (ジェンナーでん) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.799 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

炎の中が熱いというもの、炎の少し上のところが熱いというもの、いずれもほとんど同数の賛成者を得て、なかなか解決がつきません。それぞれいろいろの理屈を考えだして自説を主張しましたが、だれも、いずれが正しいか、審判をあたえるものはありませんでした。

先刻から、賛否いずれともいわなかった、年のころ二十五、六歳の小柄な紳士は、そのとき突然立ちあがって、

「みなさん」と叫びました。

人々は、ぱったり議論をやめて、一斉にその紳士を見つめました。

すると、かれは、だまって、前にある一本の燭台をひきよせ、右手の指を、いきなり、蝋燭の炎の中につきさしました。

一秒、二秒。紳士はおもむろに指を引きました。

一同はあっけにとられて、ふしぎな芸に見いりました。

紳士はそれから、ふたたびその指を、炎の少し上に近づけましたが、近づけるやいなや、

「熱ッ」

と、小声でいって手を引きました。

「みなさん」と、青年紳士は、にっこりわらいました。「これで、どちらが熱いかおわかりになりましたでしょう」

こういって、やおら席につくと、われるような拍手が起こって、人々は口々に、その紳士の機知を賞讃しました。