Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまとゆきのにっき

山と雪の日記

板倉 勝宣

Lesen Sie 山と雪の日記 (やまとゆきのにっき) von 板倉 勝宣 (いたくらかつのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.279 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

暖かく心持ちよくスキーはシューシューと雪の上を行く。雪の下を流れる小川の水は非常にきれいだ。可愛らしい小川だ。谷を一つ越すと思わぬところに家が十軒ばかりあったが、どの家も、どの家も、雪が住んでいるばかりだ。やっと一軒人の住んでる家を見つけて道を聞いた。ここは青木山というところだそうだ。高湯へこの先の深い沢を越せば、たいしたこともないらしいという。だいぶ偉い沢に違いない。沢に近づくと太い山欅の林となった。その幹の間から遠い山々が見えて日本アルプスを思い出す高山的な景色である。松方はいもりのような喜び方をしていた。沢はなるほど深い。水の音がする。沢の雪の上には、ところどころに穴があいて、そこからはげしい水の音がする。今にも雪をくずして行きそうである。ウ氏はだいぶ考えていたがついに下りた。「泳ぎたいな」といったら「ここがいいです」とウ氏が指さした。穴のあいた雪の下を泡だった水が黒く流れて行く。たったいま目が覚めて、大いそぎで暖かい国をさして逃れて行くようだ。沢を登って石楠花を見た時は、なんだか嬉しかった。山岳気違いの証拠だ。沢はいくらでも出てくる。上へ上へと登って源を渡って行く。