Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Lesen Sie 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) von 小島 烏水 (こじまうすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.795 Zeichen · 274 Bildschirme
その中にも山頂に落ちた白雪は、私の神経を刺戟することにおいて、幾百反歩の雑木林の動揺と、叫喚とにも、勝っている。
その新雪光る富士山の巓を、私が踏んだのは、去四十年十月の末であった。
二
「十月二十六日夜九時、御殿場富士屋へ着、寒暖計五十六度、曇天、温に過ぐ、明日の天候を気遣うこと甚だし。」
と日記に書いてある。
頼んで置いたので、翌くる朝午前二時に起してくれたが、大裾野は鼻を摘まれても解らないほど、闇黒がどこまでも拡がっているので、少なからず頭を悩ました。しかし案内の剛力(名を勝又琴次郎という)が、今まで幾回も登山したが、頂上へ登らずに、下山したのは、ただの一度しかないと「山運の好い男」を誇っているのが、何だか便りのようにも思われて、私と弟とは、その男に先導されて、闇の中を、行けるところまで行くことにした。
焼砂が足の指先に、ザクザク障るので、闇の中でも裾野を歩くという意識があるだけだ。町外れから、曲り拗ねった路や、立木の暗い下を迂路ついて、与平治茶屋まで来た。ここで水を飲もうとすると、犬が盛に吠える、「誰だあ、やい」戸の中から寝ぼけ声が聞える。