Japanische Klassiker mit Furigana
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ひゃくものがたり
山椒大夫・高瀬舟
Lesen Sie 山椒大夫・高瀬舟 (ひゃくものがたり) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.466 Zeichen · 92 Bildschirme
又恋愛の欲望の鞭でむちうたれていてすると云うなら、それも別問題であろう。この場合に果してそれがあろうか、少くも疑を挟む余地がある。そうして見ると、財産でもなく、生活の喜でもなく、義務でもなく、恋愛でもないとして考えて、僕はあの女の捧げる犠牲のいよいよ大きくなるのに驚かずにはいられなかったのである。
僕はこんな事を考えて、鮓を食ってしまった跡に、生姜のへがしたのが残っている半紙を手に持ったまま、ぼんやりしてやはり二人の方を見ていた。その時一人の世話人らしい男が、飾磨屋の傍へ来て何か※(「口+耳」、第3水準1-14-94)くと、これまで殆ど人形のように動かずにいた飾磨屋が、つと起って奥に這入った。太郎もその跡に引き添って這入った。
暫くすると蔀君が僕のいる所へ来て、縁側にしゃがんで云った。「今あっちの座敷で弁当を上がっていなすった依田先生が もう怪談はお預けにして置いて帰ると云われたので、飾磨屋さんは見送りに立ったのです。もう暑くはありませんから、これから障子を立てさせて、狭くても皆さんにここへ集まって貰って、怪談を始めさせるのだそうです」と云った。