Japanische Klassiker mit Furigana
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たかせぶね
山椒大夫・高瀬舟他四篇
Lesen Sie 山椒大夫・高瀬舟他四篇 (たかせぶね) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.395 Zeichen · 40 Bildschirme
と言った。
女房は夢のようにあたりの騒がしいのを聞いて、少し不安になって寝がえりをしたが、目はさめなかった。
三人の子供がそっと家を抜け出したのは、二番鶏の鳴くころであった。戸の外は霜の暁であった。提灯を持って、拍子木をたたいて来る夜回りのじいさんに、お奉行様の所へはどう行ったらゆかれようと、いちがたずねた。じいさんは親切な、物わかりのいい人で、子供の話をまじめに聞いて、月番の西奉行所のある所を、丁寧に教えてくれた。当時の町奉行は、東が稲垣淡路守種信で、西が佐佐又四郎成意である。そして十一月には西の佐佐が月番に当たっていたのである。
じいさんが教えているうちに、それを聞いていた長太郎が、「そんなら、おいらの知った町だ」と言った。そこで姉妹は長太郎を先に立てて歩き出した。
ようよう西奉行所にたどりついて見れば、門がまだ締まっていた。門番所の窓の下に行って、いちが「もしもし」とたびたび繰り返して呼んだ。
しばらくして窓の戸があいて、そこへ四十格好の男の顔がのぞいた。「やかましい。なんだ。」
「お奉行様にお願いがあってまいりました」と、いちが丁寧に腰をかがめて言った。