Japanische Klassiker mit Furigana
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme
小学時代から然うだったが、中学へ移ってからも、是ばかりは変らなかった。此次は代数の時間とか、幾何の時間とかなると、もう其が胸に支えて、溜息が出て、何となく世の中が悲観された。
算術は四則だけは如何やら斯うやら了解めたが、整数分数となると大分怪しくなって、正比例で一寸息を吐く。が、其お隣の反比例から又亡羊し出して、按分比例で途方に暮れ、開平開立求積となると、何が何だか無茶苦茶になって、詰り算術の長の道中を浮の空で通して了ったが、代数も矢張り其通り。一次方程式、二次方程式、簡単なのは如何にかなっても、少し複雑のになると、AとBとが紛糾かって、何時迄経ってもXに膠着いていて離れない。況や不整方程式には、頭も乱次になり、無理方程式を無理に強付けられては、げんなりして、便所へ立ってホッと一息吐く。代数も分らなかったが幾何や三角術は尚分らなかった。初の中は全く相合せ得る物の大さは相等しなどと真顔で教えられて、馬鹿扱にするのかと不平だったが、其中に切売の西瓜のような弓月形や、二枚屏風を開いたような二面角が出て来て、大きなお供に小さいお供が附着いてヤッサモッサを始める段になると、もう気が逆上ッて了い、丸呑にさせられたギゴチない定義や定理が、頭の中でしゃちこばって、其心持の悪いこと一通りでない。