Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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へいぼん

平凡・私は懐疑派だ

二葉亭 四迷

Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme

Aozora Bunko

雪江さんは後で定めて吃驚していたろうが、私は雪江さんの部屋へ座布団を取りに行ったので、是だけは我ながら一生の出来だったと思う。

席が出来ると、雪江さんが、

「貴方、御飯が食べられて? 私何ぼ何でも喰べられなかったわ、余り先刻詰込んだもんだから。」

と微笑する。何時見ても奇麗な歯並だ。

私も矢張り莞爾して、

「私も食べられませんでした……」

大嘘! 実は平生の通り五杯喰べたので。

雪江さんは国産れでも東京育ちだから、

「……にもお芋があって?」

「有りますとも。」

「じゃ、帰っても不自由はないわねえ。」

と又微笑する。

私も高笑いをした。雪江さんの言草が可笑かったばかりじゃない。実は胸に余る嬉しさやら、何やら角やら取交ぜて高笑いしたのだ。

それから国の話になって、国の女学生は如何な風をしているの、英語は何位の程度だの、洋楽は流行るかのと、雪江さんは其様な事ばかり気にして聞く。私は大事の用を控えているのだ。其処じゃないけれど、仕方がないから相手になっていると、チョッ、また松の畜生が邪魔に来やがった。

三十八

松が来て私はうんざりして了ったが、雪江さんは反って差向の時よりはずみ出して、果は松の方へ膝を向けて了って、松ばかりを相手に話をする。