Japanische Klassiker mit Furigana
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こころのめ
心の芽
小川 未明
Lesen Sie 心の芽 (こころのめ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.922 Zeichen · 10 Bildschirme
ある日、どこからか、きれいな鳥が飛んできて、木にとまりました。腹のあたりは黄色く、頭が紅く、長い尾がありました。野鳥のように、すばしこくなく、人間になれているらしく見えるのは、たぶん飼われていたのが、かごを逃げ出したのかもしれません。
みんなが、大騒ぎをしました。大人も、子供も、どうしたら捕らえられようかと、木の近くへ集まりました。正吉は、胸がどきどきして、自分が捕らえようと、心にきめると、みんなにむかって、
「あの鳥は、おれのものだ。わあわあいっちゃいけない。」といって、彼は、すぐ鳥のとまっているかきの木に登りはじめました。
鳥は、そんなことにまったく気づかず、さものんきそうに、あちこちと景色をながめていました。見ている人たちの中には、うまくつかまればいいがと思ったり、あるいは、早く逃げればいいのにと思ったり、てんでになにか考えていたであろうが、とにかくだまって、正吉のすることを見まもっていたのです。
正吉は、木の幹の蔭で、なるたけ自分のからだを隠すようにして、音をたてずに、ねこがねずみをねらうときのようすそっくりで、すこしずつ鳥にしのびよって、もう一息というところまで達しました。