Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
しかし、北村さんは、人ちがいではないかとおもうほど、やつれはてていました。頭の毛はモジャモジャになり、ほおから、あごにかけて、ぶしょうひげが、うすぐろくはえ、顔色はまっさおで、服もしわくちゃになって、まるで、ゆうれいのようなすがたでした。
「北村さん、北村さんでしょう。いったい、どうしたの?」
平野君が、声をかけますと、北村さんは、やっと気づいて、
「オオ、平野君か。ぼくはおそろしいめにあった。逃げだしてきたんだ。いまに、おっかけてくる。こんなところで、グズグズしちゃいられない。サ、ぼくといっしょに来たまえ。きみには話しておきたいことがあるんだ。」
と、うしろをふりむきながら、いまにも、おってがせまってくるような、おびえかたです。
「おじさんのうちへ、いきましょう。ばあやさんが、心配しているんですよ。」
「イヤ、ぼくのうちへは、いけない。あぶないんだ。それより、いいところへいこう。通りへ出て、自動車をひろおう。」
「エ、いいとこって、どこです。」
「どこでもいい、だまってついて来たまえ。車にのってから話す。」
大通りへ出ると、ちょうど、むこうから走ってきた自動車をとめて、おおいそぎで、とびのりました。