Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
たいした力でもなかったのですが、石のように、かたくなっていた少年は、そのまま、あおむけに、そこへ、ころんでしまいました。ころんだまま、逃げだすこともできないで死んだようになっていました。
すると、怪人は、ハハハハ……と、みょうな声で笑いましたが、フワリとオーバーをぬぐと、その下から、大きなコウモリのはねが、あらわれました。そして、そのはねがパッとひろがったかと思うと、いつのまにか、怪人の足が宙にういていました。
おそろしい、はばたきでした。たおれている水谷少年が、コロコロと、二つ三つ、ころがったほどです。ブーンというような、へんな音がしました。
はねのはえた怪人は、みるみる空へのぼっていきました。悪魔の昇天です。そして、そのネズミ色のすがたは、やがて、夕やみの空に、とけこむように、見えなくなってしまいました。
それから、しばらくして、水谷少年が、やっと正気にかえり、下におりて、デパートの上役に、このことを知らせますと、デパートじゅうが、大さわぎになり、警官がかけつけましたが、すべて、もう、手おくれでした。空に消えた怪物を、おっかけるわけにはいきません。