Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
それは、おねえさまのお部屋の、すぐそとなのです。カーテンをしめた、ガラス窓の下に、黒いみょうなものが、うずくまっていました。
「へんだな。あんな大きなイヌは、このへんにいないはずだが。」と思って、ソッと、そのほうへ近づいていきました。
部屋の中からは、うつくしいバイオリンの音が、ながれだしています。おねえさまのゆりかさんが、ひいているのです。うずくまった黒いかげは、じっと頭をかしげて、そのバイオリンの音に、聞きいっているように見えました。
人間です。どこかのやつが、塀をのりこえて、庭へはいってきたのでしょう。どろぼうかもしれません。平野君は、すこしこわくなったので、そのまま、立ちどまって、あやしいやつを、じっと見ていました。
すると、うずくまっていた黒いかげが、ヌーッと立ちあがりました。そして、まるでロボットのような、きみのわるい歩きかたで、じりじりと、こちらへ近よってくるではありませんか。
平野君は、ネコににらまれたネズミのように、身うごきができなくなりました。目をいっぱいに見ひらいて、石にでもなったように、じっと立っているばかりです。
あやしいやつは、一歩一歩、やみの中をすすんできます。