Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
庭へ逃げたんです。」
青年は、はだしで、庭へとびおりていきました。そして、用意していた、呼びこの笛を、ピリピリピリ……と、吹きならしました。これが、うちあわせてあったあいずです。たちまち、庭のおくから、ふたりの私服刑事が、かけつけてきました。
「どうしたんです。なにかおこったのですか。」
「いま、怪人が、このえんがわまで、あがってきたのです。庭へ逃げました。さがしてください。」
刑事たちは、懐中電灯をつけて、そのへんをさがしはじめました。おとうさんも、一郎君も、いつのまにか、はだしで、庭におりていきました。
そのさわぎのあいだ、ゆりかさんは、座敷のまんなかにうつぶしたまま、気をうしなったように、身うごきもしませんでした。
すると、そのときです。しょうじとはんたいがわのふすまが、しずかに、音もなくひらき、ひとつの黒い影のようなものが、スーッと、ゆりかさんのそばに近づいてきました。部屋の中は、まっくらですから、そのもののすがたは、ハッキリは見えませんが、オーバーを着た人間のようです。部屋の中なのに、ソフトまでかぶっています。
そのソフトの下に、白い顔がありました。