Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
その赤いポストが、しずかに、しずかに、ジリッ、ジリッと、まわっているのです。コンクリートでできたポストが、まるで生きもののように、からだをまわしていたのです。
ポストの上のほうに、手紙をいれる横に長い穴があります。そのまっ黒な穴のなかから、なにかキラッと、光るものが見えました。目です。人間のだか、動物のだかわかりませんが、二つの大きな目が、そこから、そとをのぞいているのです。ポストを、ジリッ、ジリッとまわしながら、その二つの目が、あたりを、くまなく見まわしているのです。
つぎには、もっと、きみの悪いことが、おこりました。
赤いポストが、まわるだけでなくて、横にうごきだしたのです。ゆっくり、ゆっくり、まるで虫がはうように、コンクリートの塀にそって動いているのです。そして、いつのまにか、もとの場所から十メートルもへだたったところへ、行っていました。ポストは生きているのです。生きて、歩きだしたのです。
ところが、そのつぎには、もっと、もっと、おそろしいことが、おこりました。
ポストの下の石の台が、ユラユラと動いて、その下から、黒い手ぶくろをはめた、人間の手が二本、ニュッと出たのです。