Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
」
小林君は、じゅうぶん心をひきしめて、あらためて、少女の顔を、しげしげとながめました。むこうの窓のひかりで、ボンヤリとしか見えませんが、見れば見るほど、むじゃきなかわいい顔です。こんな七つかそこいらの、小さな女の子が、悪人のまわしものだなんて、どうしても考えられないことです。
「その地下室って、どこなの? ふたりで、いっしょに、行ってみよう。」
小林君は、少女をためすように、言いました。
「こわくないの?」
少女は小林君の顔を、びっくりしたように、見あげるのです。
「こわいもんか。ぼくは、強いんだよ。お化けなんか、ひどいめに、あわせてやる。」
「ほんとう? 大きなお化けが、三びきもいるのよ。」
「三びきだろうが、五ひきだろうが、へいきだよ。さあ、行ってみよう。」
小林君は、むろん、お化けなんか信じません。きっと、その地下室には、なにかあやしいやつが、しのびこんでいるのに、ちがいないと考えたのです。
小林君の墨をぬった、まっ黒な顔や、ボロボロの服が、かえって、いかにも強そうに見えたのでしょう。少女は小林君といっしょになら、地下室へ行ってもよいと、考えたようです。