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Japanische Klassiker mit Furigana

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あいはふしぎなもの

愛は不思議なもの

小川 未明

Lesen Sie 愛は不思議なもの (あいはふしぎなもの) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.862 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

すると、お母さんが、顔の色を変えて、

「これからおまえは、池の辺へ、一人でいってはいけません。」といわれました。

「なぜですか、お母さん?」

「おしずが、おまえを呼ぶのです。」

それは、家にあった、マンドリンを鳴らして、おしずがおまえのお守りをしたというのでありました。

「物置を開けてごらんなさい、マンドリンがあるから。その古いマンドリンを鳴らして、おまえが泣くと、よく唄などを歌ってあやしたものだ……。」と、お母さんは、いわれました。

少年は、そんなこともあったのかと思いました。

それから、また幾年かたったのであります。少年は、いつのまにか、りっぱな、青年彫刻家となっていました。そしてもう田舎にいず、都会に出て生活していました。

十七、八の美しい娘さんたちを見ると、彼は、おしずのことを考え出さずにはいられませんでした。なぜなら、おしずはちょうどそのころに、守りをしていて、自分を救おうとして死んだからです。しかも、孤児であった、彼女は、けっして、幸福とはいえませんでした。それを思うと、青年は美しい人を見ても心をひかれることがなかったのです。

「おしずの顔を一度、夢になりと見たいものだ。