Japanische Klassiker mit Furigana
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あるおんな
或る女
有島 武郎
Lesen Sie 或る女 (あるおんな) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 205.655 Zeichen · 406 Bildschirme
「あの時からすると見違えるように変わられましたな。わたしも日清戦争の時は半分軍人のような生活をしたが、なかなかおもしろかったですよ。しかし苦しい事もたまにはおありだろうな」
古藤は食卓を見やったまま、
「えゝ」
とだけ答えた。倉地の我慢はそれまでだった。一座はその気分を感じてなんとなく白け渡った。葉子の手慣れた tact でもそれはなかなか一掃されなかった。岡はその気まずさを強烈な電気のように感じているらしかった。ひとり貞世だけはしゃぎ返った。
「このサラダは愛ねえさんがお醋とオリーブ油を間違って油をたくさんかけたからきっと油っこくってよ」
愛子はおだやかに貞世をにらむようにして、
「貞ちゃんはひどい」
といった。貞世は平気だった。
「その代わりわたしがまたお醋をあとから入れたからすっぱすぎる所があるかもしれなくってよ。も少しついでにお葉も入れればよかってねえ、愛ねえさん」
みんなは思わず笑った。古藤も笑うには笑った。しかしその笑い声はすぐしずまってしまった。
やがて古藤が突然箸をおいた。
「僕が悪いためにせっかくの食卓をたいへん不愉快にしたようです。すみませんでした。