Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.353 Zeichen · 371 Bildschirme
と、常に豪語などしない彼が、かなり思い切ったことをいった。
それにも、景行は、一応疑いを抱いた様子だったが、
「貸し与えろ」
と、許して、ひそかに、光秀の背後には、目附の士をつけておいた。
一挺の鉄砲は、なお、朝倉家の富有をもっても、非常に貴重にみられていた時代である。光秀は恩を謝して、それを持つと、歩卒に交じって、前線に出、乱軍となると、敵地へふかく駈けこんだまま姿をかくしてしまった。
「さてはやはり内情をさぐりに来た敵のまわし者だったか」
と、彼の失踪を後から聞いた景行は、目附の者に、なぜその背を、弓でも鉄砲でもで、撃ち止めてしまわなかったかを詰問った。
すると、数日の後、敵の猛将、坪坂伯耆守が、戦線を巡視中に、何者かに、鉄砲で狙撃され、敵の士気はにわかにみだれているという報がはいった。
そこへ、光秀が、ひょっこり帰って来た。そして景行に会うや否、叱咤して促した。
「何故、全軍を押し出して、敵を蹴ちらしてしまわぬのですか。この機を、拱手して眺めているようなことで、一軍の将といわれましょうや」
光秀の言に、嘘はなかった。敵地へふかくはいって、ただ一人で敵の勇将坪坂伯耆守を、鉄砲で狙撃して帰って来たことも、戦後、確認された。