Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.903 Zeichen · 400 Bildschirme

Aozora Bunko

安土以来のお礼を申しあげねばなるまい。――先発として忠勝には一足先へ立て)

と命じ、その本多忠勝が、出発のあいさつをうけてから、客舎に就寝したのであった。

忠勝が堺を出たのは、まだ真っ暗な早暁であったから――以後の主君の動静はわからない。が、恐らくは今日もまだ、堺に御逗留ではないかと想像されていた。

四郎次郎とともに、彼は堺へ引っ返したが、家康はもう堺にいなかった。

土地の人々は、

「午すこし前、急に、右大臣家とお会い遊ばす急用が起ったと触れ出されて、お昼食その他の御予定も一切抛たれ、慌ただしゅう京都へお立ちになった」

という。

けれど、この頃には、もう誰からともなく、本能寺の変は聞えていたので、堺には騒然たる人心の動揺が見られた。

「――はて、それならば、途中でお目にかかっているわけだが?」

忠勝は首をかしげた。直臣の忠勝にすら行く先が解けなかったのであるから、今日知った異変の報とともに、堺の人々が、家康の行方不明をも語り合わせて、一そうその騒ぎに臆測を加えていたのは無理もないことであった。

堺附近の人心に徴しても、本能寺変の一事が、いかに天下を震駭させたかは、想像以上なものがある。