Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 176.911 Zeichen · 353 Bildschirme

Aozora Bunko

「あすにも、楽田の本陣へまいって」

と、眠りの間も、秘策に、想をこらして、一夜をすごしたが、朝になると、

「きょう、御陣廻りの途中、筑前守さまが、午ごろ、犬山へも、お立ちよりに成られましょう」

と、楽田から伝令があった。

勝入は、待ちもうけた。

四月初めの微風を駒のうえに味わいながら、この日、秀吉は、楽田を出て、家康の小牧本陣と、附近の敵塁をつぶさに望見しながら、小姓、近習など十数騎をつれ、犬山のほうへ道をかえて来た。

「ほ。……あれへ、きれいな蝶が、野を舞っておる。たれぞ、捕まえて来い」

ふと、馬をとめて、秀吉が指さしていうことばを、人々は、何のことか? ……と、疑った。

秀吉は、眼ばやい。

いや、かれに続いてゆく将士はみな、大将の警固に、緊張していたのに、かれ自身の眼だけが、晩春四月の野を、遊山でもしてゆくように、遊んでいたため、見つけたものといったほうが、ほんとだろう。

「見えぬのか。お汝らには、あの蝶が」

秀吉は、左右の者が、いぶかしげに、遠くを見ている眼を――さらに、指さし教えながら、

「あれじゃよ、あれじゃよ」

と、すこし笑い出した。

福島市松が、その顔つきを、読みとって、