Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんじゅのことば

新樹の言葉

太宰 治

Lesen Sie 新樹の言葉 (しんじゅのことば) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.156 Zeichen · 59 Bildschirme

Aozora Bunko

それなら、こんどは様子を、それとなく内偵してみてくれ、もし人ちがいだと、醜態だから、と妹まで一緒になって、大騒ぎでした。」

「妹さんも、あるのですか。」私のよろこびは、いよいよ高い。

「ええ、私と四つちがうのですから、二十一です。」

「すると、君は、」私は、急に頬がほてって来たので、あわてて別なことを言った。「二十五ですね。私とは、六つちがうわけだ。どこかへ、おつとめですか。」

「そこのデパアトです。」

眼をあげると、大丸デパアトの五階建の窓窓がきらきら華やかに灯っている。もう、この辺は、桜町である。甲府で一ばん賑やかな通りで、土地の人は、甲府銀座と呼んでいる。東京の道玄坂を小綺麗に整頓したような街である。路の両側をぞろぞろ流れて通る人たちも、のんきそうで、そうして、どこかハイカラである。植木の露店には、もう躑躅が出ている。

デパアトに沿って右に曲折すると、柳町である。ここは、ひっそりしている。けれども両側の家家は、すべて黒ずんだ老舗である。甲府では、最も品格の高い街であろう。

「デパアトは、いまいそがしいでしょう。景気がいいのだそうですね。」

「とても、たいへんです。