Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にほんだっしゅつき
日本脱出記
大杉 栄
Lesen Sie 日本脱出記 (にほんだっしゅつき) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.254 Zeichen · 151 Bildschirme
僕はそういうのにうっとりとしていると、一人の女にぶつかった。ぶつかったんじゃない。あっちから僕の前にのこのこ出て来たんだ。そして、
「どう、今晩私と一しょにあそばないか。」
と首をかしげて、細いしかしはっきりした可愛い声で言う。
悪い気持じゃない。しかし少々面くらった僕は、あわてて、ちょうどその前を通っていたやはり寄席のようなうちの中へ飛びこんだ。
ドアをあけて、はいるにははいったが、切符を売るようなところがないので、ちょっとまごついていた。すると、ボーイらしい男がやって来て、
「いい席にいたしましょうか。」
と言う。
「ああ、一番いい席にしておくれ。」
僕はどうせ高の知れたものと見くびって大見得をきった。ボーイはすぐ僕の前に立って案内した。
もう一つドアをあけると、そこは広いおどり場だった。盛んなオーケストラにつれて、十人あまりの女が今踊っている最中だ。僕はその一番前のテーブルに坐らされた。僕はボーイに二フランの銅貨を一つにぎらした、ボーイはしきりにお礼を言いながら、何か低い声でささやいた。僕はちょっと聞きとれないので聞き直した。
「もしお望みの娘がいましたら、ちょっと私に相図して下さい。