Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.669 Zeichen · 24 Bildschirme
起きたとき、とろりとしたように風がなくてこれはとおそれをなしたが、やがて風がおこり、しかし正午には九十度、絶頂の二時には九十三度になった。東京の暑気いかばかり。これは残暑の頂上ではなかろうか。それでも風も爽やかだし、湿度も少いらしい髪の毛のサラサラ工合。(自分はこうして小さいカン暖計をもっているが、湿度計の小さいのもほしい。)
きょうは元気で、はじめてぬりの大机を出しその上にペン皿、人形、本などを出した。そしてこうして日記をかき出した。仕事が大分近いところまで来ている。それを感じる。
あしたか?
あさってか?
涼しくなってほしい。涼しくさえあれば。
「パルムの僧院」をよむ。
○三時になったら九十度になった。杉林のところで子供の声がする。お父さんの死んだ丸い女の子と男の子がかけて来る。海へゆく道がここを通っているのだ。「お母ちゃん」何とかいう子供の声がする。この杉林の端を真直によこぎって台所の方から海へゆく白と水色の太いしまのビーチコートが見え、美しい色に輝いた肉づきのいい脚が見えた。瞬間に見えたその色は活々として美しく、伸子は、その美しさの焦点に未亡人がいるという不自然さを承服しかねた。