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Japanische Klassiker mit Furigana

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きゅうしゅじん

旧主人・芽生

島崎 藤村

Lesen Sie 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.813 Zeichen · 302 Bildschirme

Aozora Bunko

と青木は五分刈の頭を撫でた。

「時に、会の方はどう定りました」と相川は尋ねた。

「乙骨先生の講演、これは動きません。それから高瀬さんも出て下さると仰在いました」こう布施は答える。

「高瀬は、君、あんまり澄してるからね、ちっと引張出さんけりゃ不可よ」と言って、相川は原の方を見て、「君も引越して来たら、是非吾儕の会の為に尽力してくれ給え」

「何卒、原先生にも御話を一つ」と布施は敬意を表して言った。

「駄目です」と原は謙遜な調子で、「今相川君にも話したんですが、僕なぞは最早チョン髷の方で――」

「そんなことは有ません」と布施は言葉を和げて、さも可懐しそうに、「実際、私は原先生のものを愛読しましたよ。永田先生にも克くその話をしましたッけ」

「まあ、私達は先生方が産んで下すった子供なんです」と青木は附加した。

眼鏡越しに是方を眺める青木の眼付の若々しさ、往時を可懐しがる布施の容貌に顕れた真実――いずれも原の身にとっては追懐の種であった。相川や、乙骨や、高瀬や、それから永田なぞと、よく往ったり来たりした時代は、最早遠く過去になったような気がする。間も無く四人はこの茶店を出た。