Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

ものわかりのいいその人たちが、庭の、敷石のところに立って、座敷の人と応対していたのが、ばかにクッキリと今の私の目にも浮かぶ。

船のつけてあるところは、三河様よりこっちよりの細川邸の清正公様のそとのところだった。夕潮が猪牙船の横っぱらをザブンザブンとゆすっていた。

「まず! 一杯!」

おとなたちはおいしそうにお猪口を口にもっていった。と、河の中の交際がはじまる。

「いよ――」

遠くの方から挨拶をしあうと、両方の船頭が腕に力をギイッと入れる。

「あれは材木町の船だ。」

竹河岸の材木やは、家内中で派手な船遊山をやっている。暮れないうちの花火は、この船遊山の景物なのである。人々は水をたのしみ、空を仰ぎ、せまい家内や、近所の目から開放された気保養を、涼風とともに満々とうけ入れ、ゆるゆると楽しむのだった。

河上の方から出てきた船は、下流の佃の方まで流してゆく。下流の方から出てきた船は竹屋を越えて綾瀬の方まで涼風におしおくられてゆく。そして夕暗といっしょに両方がまた漕ぎよせてくる。両国橋の上下に――

そのころ、五、六歳のアンポンタンの感想は――というとむずかしいが、おしっこのことだった。