Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme
むちゃくちゃな勇気と働きは、愛されもしたであろうが、辛棒は、祖母の方が多くしたかもしれない。
祖母のお友達は変っていた。御隠居さんにちょいとお願いがと、やってくるものは、家へくる客とは違って、木綿ものを着て、大層遠慮がちに訪ずれた。だが、
「まあよくお出だ。」
と祖母が元気よく玄関に現われると、彼女たちは雄弁になって奥へ通る。
あんぽんたんは夜泣きをして、父母の室から襖の外へ投りだされて、寒い室に丸くなって泣寝入りして、祖母に抱いていかれた夜から、ちゃんと心得てしまって、泣いて室外へ投りだされると、蔵の網戸のとこまで、そっと這ってゆくことを覚えた。すこし大きくなってから、夜半に祖母におこされて、お灸を毎夜すえてあげる役目をもった。高齢の人には、心のおけないお伽坊主ですこしは慰めにもなったのであろう、何処へゆくにもお供をさせられるのだった。
夕御飯がすむと、お気に入りの松さんの車で、ソロソロと、牢屋の原の弘法大師へ祖母は参詣にゆく。ある時は毎晩のように出かける。あんぽんたんと女中とは、ブラ提灯をさげて車のわきを歩いてゆく。送りこむと松さんと女中は帰っていった。