Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme
それは大よそゆきの旦那に限られた。旦那たちも紐までこった前掛をかけている。ましてお店の人は羽織を着たのもすけない。男の子は日清戦争後、めくらじまの上っぱりを着るようになって筒袖になった。やっぱり盲目縞の(黒無地の木綿)前垂れをしめている。小僧さんが筒袖になったのはそれよりずっとあとだ。それもやや文化的商業、鉄物屋とか機械商とか、横浜と取引関係のある店からあらためはじめた。
だが、そんな小さな改良のかげにも、あらそわれない物の推移があった。父は家業がら、近所の商家からの依頼をうけるので、店の推移について心を動かされもしたのであろう、よくこんなことを言った。
「黒い、大きな判こが、朱肉になってくると、商業の具合がちがってくるな。」
紫色のスタンプなぞは、まだ見られないのだった。問屋筋のかたぎのうちでは、大きな、極印のような判をベタベタと押した。実印も黒色だった。それが朱肉の、奇麗な印判になると、自然古い商業の、法則と反したものが流れてきて、古い取引が倒れたり、新らしいやりかたが破産したりしたものと見える。
あたしの家の近所で、一番早くなくなったのが、両換屋と、煙管のらお問屋だ。