Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme
今では反対の側の住吉町、浪花町の方に芸妓屋がのこり、明治の末大正にかけて、かきがら町に私娼、大正芸妓があった。
新吉原は浅草公園を外苑地帯として根を張り、あとから移転していった芝居――山之宿の市村座、鳥越の中村座など、激しい時代転歩にサッサと押流され、昔日の夢のあとは失なってしまったが、堺町、葺屋町の江戸三座が、新吉原附近に移るには間があった。古い廓のロマンスというようなものが残っていたかというと、私が知っているのは禿が池というのが大門通りの突当り、住吉町の地尻りにあった。今でも何か神社が残っているであろうが、かなり広い池をもった社で神楽堂が池の中にあった。昔日はもっともっと大きな池だったときいていたが、埋立られて、清元家内太夫の家や、芸妓屋や、お妾さんの家がギッシリと建ってしまった。向側に粋なうなぎやがあったが、そうなっては掛行燈の風致もなにもなくなってしまった。この池に悲しい禿が沈んだのだということが子供心を湿らせたに過ぎない。
テンコツさん一家に対して、あまり長い前置詞であるが、この池尻りの向う一帯が、松島町という細民の部落で、その附近にこの一家が散在していたからだ。