Japanische Klassiker mit Furigana
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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
Lesen Sie 早稲田大学 (わせだだいがく) von 尾崎 士郎 (おざきしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.204 Zeichen · 220 Bildschirme
ランプの光の中に星成の顔はつやつやしく輝いていた。
「まア、ええ、――貴様ひだるうはないか?」。
「食うてきたばかりじゃ、それよりもどうした、すっかり痩せてしもうて――まるで監獄から出てきたばかりのような顔をしとるぞ」。
「それで、――」。
長い髪の毛をかきあげながら、来島が苦笑をうかべた。「貴様、一体何時出てきた?」。
「やがて十日になる、貴様が行ってしもうたら、もうじっとしておられん、――今まで頭山さんのとこにおった、貴様が何故来んかというて御座ったぞ」。
「そうか、――おれは誰にも会うまいと思うとった」。
「それもわかるが」。
と、急に星成が声をひそめた。「来島、時がいよいよ来たぞ、――一日も早い方がええ、一日も」。
「それも考えとるが、やるにしても時機がある」。
「時機は今だ、反対の気運は上下に横溢しているじゃなかや、――形勢はいよいよ急じゃ、貴様が愚図愚図しとるならおれがやる」。
「途方もないことをいうな。――おれはまだ早いと思うとる、今はゆっくりと言論の成行を観とるところじゃ」。
「言論、――?」。
星成はいきり立ったように片腕をたくしあげた。「貴様の口からそんな言葉を聴こうとは思わんじゃった、――伊藤が枢密院議長を辞めたのは貴様はどげん思うとるか?」