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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

「いいえ、そうじゃないんです」

「だって、姉さんには米沢町の古着屋の二番息子が付いているんだろう」

「それはそうですけれど、喧嘩の基はそれじゃないんです。家のお父っさんが柳橋を引き払って、沼津とか駿府とか遠いところへ引っ越してしまおうというのを、姉さんが忌だと云って……」

「そりゃあ忌だろう」と、半七はうなずいた。「なぜ又、おめえのところの親父はそんなおかしなことを出しぬけに云い出したんだ。なにか訳があるだろう」

「それは判らないんですが、ただ無闇にこの土地にいるのは面白くないと云って……。それで姉さんとたびたび喧嘩をしているんです。あたしも中へはいって困ったこともありますが、なぜ引っ越すんだか、その訳が判らないんですもの。良いとも悪いとも云いようがありません」

「おかしいな。すると、その矢先に親父が殺されたんで、姉さんが……。まさかに自分が手をくだしもしめえが、何かそれに係り合いがあるだろうと見込みを付けられたんだね。まあ、無理もねえところだ。おれにしても先ずそんなことを考える。そこで古着屋の二番息子はまだ呼ばれなかったかえ」

「呼びに行ったんでしょう。ですけれど、ゆうべから何処へか行って、まだ帰らないんだそうです」