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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

幸次郎はすぐに引き摺りあげて見ると、果たしてそれは河童の長吉であった。かれは武士に手ひどく投げつけられたはずみに、樹の根か杭かで脾腹を打たれたのであろう、片足を水にひたして息が絶えていた。杭に挟まれたのがこっちに取って勿怪の幸いで、さもなければ下流の方へ遠く押し流されてしまったかも知れなかった。

「ほんとうに死んだのじゃあるめえ。そこらまで負って行ってやれ」と、半七は云った。

河童を負って幸次郎は堤へあがった。半七は先へ立って元の料理屋へ引っ返すと、家じゅうの者はおどろいて騒いだ。怖いもの見たさで女中たちもそっと覗きに来た。

「おい、御亭主。気の毒だがこの河童の始末をして貰いてえ。泥だらけのこの姿じゃあ座敷へ入れることができねえ」

半七の指図で、店の者は手桶に水を汲んで来た。河童の正体は大抵わかったので、亭主も急に強くなった。彼は家内のものと一緒になって河童の顔や手足を洗ってやった。尻の銀紙を発見したときに亭主も思わず噴き出した。こうした手当てには馴れているので、半七は河童を奥の小座敷へかつぎ込んで介抱すると、長吉はやがて息を吹き返した。半七は更に用意の薬を飲ませた。