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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

「まあ、可哀そうだわねえ」と、文字春も眼をうるませた。「それからどうしたの」

「それから八王子へ帰って、間もなく死んでしまったという噂だ。今もいう通り、身を投げたか首をくくったか知らねえが、なにしろ津の国屋を恨んで死んだに相違ねえ。娘はまあそれとして、その相手と決められた屋根屋の竹の野郎がおとなしく黙っているのがおかしいと思っていると、それからふた月ばかり経たねえうちに、ちょうど夏の炎天に出入り場の高い屋根へあがって仕事をしている時、どうしたはずみか真っ逆さまにころげ落ちて、頭をぶち割ってそれぎりよ。そうなると世間では又いろいろのことを云って、竹の野郎は津の国屋から幾らか貰って、得心ずくで黙っていたに相違ねえ。あいつが変死をしたのは娘のおもいだと、まあこういうんだ」

「怖いわねえ。悪いことは出来ないわねえ」と、文字春は今更のように溜息をついた。

「どっちにしてもお安という娘は死ぬ、その相手だという竹の野郎もつづいて死ぬ。それでまあ市が栄えたいう訳なんだが、ここに一つ不思議なことは、忘れもしねえ今から丁度十年前……。これは師匠も知っているだろうが、津の国屋の実子のお清さんがぶらぶら病いで死んでしまった。