Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
しまったんです。で、五月と六月のふた月はやはり竹槍を担ぎ歩いていたんですが、さすがに悪いことだと気がついて、怱々に故郷へ逃げて帰りました。それでおとなしくしていれば、兄貴同様に無事だったんでしょうが、山へはいって猪や猿を突くたびに、なんだか江戸のことが思い出されて、とうとう堪え切れなくなって其の年の九月に又ぶらりと出て来ました。江戸の人間こそ飛んだ災難です。それでもいよいよ運がつきて、七兵衛に召し捕られてしまったんです。今までは誰も侍や浪人ばかりに眼をつけていたんですが、初めて竹槍ということを見付けだしたのが七兵衛の手柄でしょう。そのあいだに黒猫というお景物が付いたので、事がすこし面倒になりましたが、むかしの剣術使いなどのやりそうな悪戯です。はははははは。作兵衛は無論引き廻しの上で磔刑になりました」
「その兄弟は猟師でしょう」と、わたしは又訊いた。「江戸にいる間はいつもどうして食っていたんです」
「それが又不思議ですよ」と、老人は説明した。「兄貴も弟も博奕がうまいんです。甲州の山奥から出て来た猿のような奴だと思って、馬鹿にしてかかると皆あべこべに巻き上げられてしまうんです。