Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
「容貌は悪い方じゃありません。十人並よりちっといい方でしょうね。人間もなかなかしっかりしているようです」と、金八は答えた。「ここの家にゃあ子供がないので、お信さんに婿でも取らせるつもりらしかったのですが、こうなっちゃあ仕様がありません。親方もおかみさんもがっかりしていますよ」
「そりゃあ気の毒だな。そこで、お信はなぜ暇を取るのを忌だと云うのだ」
「よくは知りませんが、屋敷の奥さまが大そう眼をかけて下さるそうで、あんないいお屋敷は無いと始終云っていましたから、そんなことで暇を取る気になれなかったのでしょう。まったくあの屋敷の方々はみんないい人で、若殿さまは優しいかたですし、お嬢さまもおとなしいかたですからね」
「そんなにいい人揃いか」
「みんないい人ですよ。それに若殿さまはここらでも評判の綺麗なかたで、去年元服をなさいましたが、前髪の時分にゃあ忠臣蔵の力弥か二十四孝の勝頼を見るようで、ここから船にお乗りなさる時は、往来の女が立ちどまって眺めているくらいでした」
「そういう若殿さまがいるので、お信も暇が取れなかったのだろう」と、半七は笑った。「そこで、金八、きょうは御用で来たのだ。